2012年5月29日火曜日

これほどの良書を紹介せずにはいられない

ちょうど今、この本を読み終わった。

暇と退屈の倫理学
暇と退屈の倫理学國分 功一郎

朝日出版社 2011-10-18
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本ならたくさん読んでるのだが、

この本は、今まで読んだ中でトップ10に入る良書。

難しい哲学を噛み砕きながら説明しつつも、

著者の主張や考え方がハッキリしていて、素晴らしい。

23歳でこの本を読んだ事は、一生忘れないだろうな。


「なんとなく退屈だな」というメンタリティーは、

現代人なら誰もが経験しているはず。

そのモヤモヤを哲学的に分析したのがこちらの本。

ルソー・マルクス・ハイデッガーなどなど、

たくさんの哲学者の考えを引用しながら、

自分の論を組み立てているのが凄い。


僕のブログのタイトルになってる「非連続的変化」っていうのは、

人生の中の成長は連続しておらず、

ある日突然、何かをきっかけに起こる物だ、

という考えが元になっている。

先日受けたGEの研修では、

それを"Quantum Leap"と呼ぶ事を学んだ。

その言葉を聞いた時、

これこそ、僕がいつも追求してる物だ!と興奮したのを覚えてる。

だから、僕はいつも"Challenge"を大事に生きてる。

現状を変える事、どんどんReach outしていく事が最優先。


ところが、変化してるつもりが、あまり変化できてないなーと思う事が最近ある。

その原因は、本書の言葉を借りれば、

ハイデッガーでいうところの「退屈の第二形式」に留まっていながら、

「物を受け取れるようになる」準備ができておらず、

消費社会の罠にはまってしまていた、と解釈ができよう。


これが自分の欠点で、非連続的変化、

を起こすための唯一にして最大の障害だと思う。

ラッセルの、

「教育は以前、多分に楽しむ能力を訓練することだと考えられていた」

という言葉の裏側にある、

楽しむためにはある程度の準備が必要、という事なのだ。


現状は、目の前であまりにもたくさんの事が起こっていて、

全てをちょっとずつ摘まんで消費しようとしている。

それらを少し減らして、その代わり一個一個により集中し、

そして、十分に楽しむ、というのが今の課題。


あまりにも素晴らしい本だったので、

あえてブログで取り上げてみました!

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