2009年2月6日金曜日

携帯電話持ち込み禁止令

文部科学省が先月末、全国の小中学校に「携帯電話持ち込み禁止令」を通知しました。

コレに対する僕の考えですが、非常に頭が悪い政策だと思う。

彼らは、「ケータイは勉強の弊害である」と決め付けて、
  • ケータイを多く使う人ほど学力が低いというデータがある、
  • 実際、ケータイにかじりついて勉強をしていない人がたくさんいる、
という事を引き合いにして、だから規制しようという事にする。

とにかく、まずいという声が出れば規制すれば良い、という非常に安直な考えである。

いや「考え」というよりも、「何も考えていない」方が正しいのかもしれない。


まず、このデータだが、信憑性が低い。

実際読売が取ったデータによると、
小学生の成績がトップの秋田県は「ほとんど使わない」「持っていない」と答えた児童の比率が全国で2番目に多かった。中学生の成績がトップの福井県もケータイの利用頻度は5番目に低かった。
と、こんな感じらしい。

都市部に比べて地方の県の方がケータイを使わない人が多い環境である、という事でしかないと思う。

原因と結果をよく吟味しないで統計学というツールに頼ると、こういう事がよく起こる。

これと似たような理屈でいいなら、ケータイの普及率と平均県民所得を比べて、ケータイを使うと年収が高くなる、なんてウソくさい事も証明できてしまうのではないか?と考えてしまう。

それなら、ケータイを普及させようと人々は思うのだろうか?

とりあえず、少しでも考えれば当たり前の事。

ちなみに、読売のデータによれば、東京と愛知の学生は成績優秀だがケータイも良く使うらしい。

記事には、
中学受験塾の「四谷大塚」は「中学受験を目指して塾に行く子供の7割がケータイを持っているので、そのせいでは」と分析する。
なんて書かれるので、読売はちゃんと分析してるんだけど。

つまり、文部省の用いてるデータが大した分析がされてない、安直な物で、そこまで根拠は無いって事。


次に、政府の対応

仮に百歩譲って携帯を使う人ほど学力が低い、なんていう事実がデータに表れてるとしよう。

だから、規制しましょう、はどう考えても頭悪い。

世の中の何でもそうですが、ケータイにも良い面も悪い面もあるんだから、それらを上手く利用する方法を考えなきゃ。

ケータイの良い面といえば、
  • 対面してなくてもコミュニケーションが取れる事(メール)
  • 緊急時に連絡がすぐ取れる事。(通話)
  • 手軽に様々な情報にアクセスできる事。(ウェブ)
あたりが本質的かな。

あとは、カメラとかメモとか記憶を保存できる道具としても便利だし、カレンダーなどで予定管理したりする人もいるでしょう。

とりあえず、良い面はたくさんあって、その良い点はケータイを学校に持ち込む事で活かされる。

だから、ケータイ持ち込みを規制するのは、良くないんです。


でも、確かに問題が起きているのも事実。
  • 学校の友達と「優しい関係」を築く事を余儀なくされる。これにより、メール・ネットでのいじめが加速する。(参照:『友だち地獄』
  • 有害なサイトにアクセスしてしまう可能性がある(近年はフィルタなどでだいぶ回避される)
  • 即レスに時間を取られて、学習時間が減る
などなど。こちらはこちらで問題。

だからどうするか、というと、ケータイを持っていてもこういう問題が起こらないように、道具と上手く向き合っていくための教育が必要なんじゃないか?という当たり前な結論に行きつくと思う。

いわゆる、メディアリテラシーの教育

これは、インターネットの時も同様だった気がするな。

今はネットを上手く使いましょう、危険が潜んでるけど便利な道具です、って意識だと思うけど、

普及したての一昔前は、ネットは有害だから子供には使わせないってところから入った気がする。


とりあえず、日本人は問題になりそうな物は全て禁止にしたがるらしい。

ケータイくらい危険性を意識した上で使いこなせないと、ろくな大人になれないと思うんだけどな。

まぁ、インターネットの場合も、引きこもりとか無駄なネットサーフィンとか、使いこなせてないような場合っていっぱいあるんだけど。

とりあえず、日本という国はどうかしてる…

2 件のコメント:

いとじゅん さんのコメント...

「臭い物に蓋」なんて諺もありますしね。他の国は知りませんが日本人はそういうの好きなんでしょうか。

文部省が分析をしていないと言うよりかは、
何らかの理由で携帯を禁止にしたいから無理矢理統計資料を持ち出したような印象を受けました。

この政策、誰が得するんでしょうね。

金森 俊揮 さんのコメント...

コメントありがとうございます。

多分、得する人はいないんじゃないですかね?
規制するという仕事が増える事によって、文部省は多少得するかもしれないけど…。